【完結】新☆再生縁 ネタバレなしであらすじと感想を紹介

中華風ファンタジー漫画

「新☆再生縁ー明王朝宮廷物語ー」(滝口琳々作)は、2018年12月発売の11巻をもって完結しました。

新☆再生縁は、明代の中国を舞台にした中華風ファンタジー漫画です。

少女漫画ではありますが、けっこう歴史にそって描かれているようで、東廠(とうしょう)とか翰林院(かんりんいん)とか中国独自の役職や役所の名前もけっこうでてきます。

結末は私の思ったものとは違いましたが、再生縁という題名ですし、こうなるのは最初から決まっていたのかなと思いました。

 

滝口先生の絵はとてもキレイですし、登場人物もイケメンが多くて楽しめました。

ここでは、「新☆再生縁ー明王朝宮廷物語ー」のあらすじと感想をネタバレなしで紹介します。

新☆再生縁 ネタバレなしであらすじを紹介

中国明代 成化年間(1465年〜1487年)

首都北京にある紫禁城 奉天殿で、酈君玉(りくんぎょく)は科挙(文官の認定試験)の状元(主席合格者)として皇帝に挨拶をしていた。

酈君玉は、実は孟麗君(もうれいくん)という名前の女性で、男装して科挙に合格し、皇帝に使えることになったのだ。

 

君玉の父親は孟子元(もうしげん)という名の優秀な医者で、太医院という最高医療機関で一番の腕があると噂された医師だった。

しかし皇帝の妻である萬貴妃の命令を拒んだため、捕らえられてしまったようだ。

 

麗君(君玉)も萬貴妃の所に連れて行かれそうになったが、逃げて川に飛び込んだ。

溺れてしまった麗君(君玉)だったが、風流な美しい貴公子に助けてもらい命拾いした。

 

孟子元の娘・麗君(君玉)は死んだと思われたため、麗君(君玉)は男装して科挙に合格し、酈君玉(りくんぎょく)として皇帝や萬貴妃に近づき父を救い出そうとしているのだ。

 

翰林院(かんりんいん)という役所で科挙のほう眼(二位合格者)の劉奎壁(りゅうけいへき)と働くことになった君玉。

新人いびりにたえながら、仕事を行っていた。

そんなある日、君玉と奎壁は皇太子に呼び出された。

 

そこで皇太子の姿を見た君玉は驚く。

皇太子は、溺れた君玉(その時は麗君で女性の姿だった)を助けてくれた、あの風流な貴公子だったのだ。

自分が男装していることに気づかれてしまうのではないかと焦った君玉だったが、皇太子は気づいていないようだった。

 

そして君玉は父・孟子元に関して情報を手に入れることができた。

君玉の父は、皇太子を毒殺するための薬を作らされているのではないかというのだ。

 

なぜなら、萬貴妃は皇帝との間に授かった子を亡くしたため、皇帝と他の女性との間に子ができることが許せなかった。

しかし皇太子の母は萬貴妃の目を盗んで皇太子を出産したため、それが許せなかったのだという。

 

そのため、萬貴妃は皇太子のこと非常に憎んでおり、皇太子を殺して他の皇子を皇太子の座につけようとしているのだという。

その皇太子を殺すための薬を、君玉の父・孟子元が作れと命じられそれを拒否しているのではないかということだった。

 

やはり、孟子元は萬貴妃に捕らえられている可能性が高く、皇太子がそのことをさぐってくれることになった。

君玉は、女であることをバレないようしながら、無事に父を助け出すことができるのか・・・?

新☆再生縁 ネタバレなしで感想を紹介

私は、歴史物がけっこう好きで昔の中国の物語も好きなので、この新☆再生縁はどんなお話なのか読むのが楽しみでした。

滝口先生の漫画を読んだのは初めてでしたが、絵がとてもキレイで背景も細部まで丁寧に描かれていて、登場人物も多彩で楽しめました。

 

なにしろ、タイプの違うイケメンが4人も出てくるんです。

まず、溺れた麗君を助けた皇太子殿下。

殿下の側近の、蓮英(れんえい)。

君玉の同僚の、奎壁(けいへき)。

そして、君玉(麗君)の婚約者の少華(しょうか)。

 

みんなそれぞれかっこいいので、自分のお気に入りのキャラが見つかると思います。

私は、穏やかでみんなに優しく頼れる皇太子殿下が大好きです。

 

ストーリーは、
・君玉の父・孟子元を萬貴妃の元から助け出す。
・萬貴妃が皇太子のことを殺そうとすることを阻止する。
・皇太子が皇帝になり、今の皇帝のせいで乱れた世を立て直すことを目指す。

上の三点がストーリーの軸といった感じです。

 

そこに君玉の皇太子へ憧れや、いつも一緒に行動している奎壁が君玉を気になったりする恋愛要素がからんできます。

君玉と皇太子はどうなるのか、でも君玉には許嫁の少華がいるし少華に対して罪悪感もあり・・・、とちょっと複雑な恋愛模様となっています。

でも、恋愛が主ではないので恋のドキドキを感じたい人にはちょっと物足りないかもしれません。

 

中華風のファンタジー少女漫画は、絵の雰囲気だけが中華風という作品が多いと思います。

でもこの新☆再生縁は、くわしく中国の明代を再現しているようで、錦衣衛(きんいえい)とか、文華殿(ぶんかでん)とか役職の名前や建物の名前などで漢字がたくさんでてきます。

難しい言葉には※がついていて、注釈があるんですが、漢字苦手な人はちょっと読むのが面倒になってしまうかもしれません。

私も歴史物は好きなのですが、さら~っと流し読みしていると、誰がどんな立場なのかちょっとややこしく感じることもありました。

この「新☆再生縁」を読むときは、ちゃんと時間をとってゆっくりじっくり内容を理解しながら読んだ方がいいと思います。

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