夏目友人帳のあらすじ
幼少期に、両親を亡くした夏目貴志は、親戚の間をたらい回しにされ、傷ついて生きてきました。
おまけに、妖怪が見える事から、「虚言癖がある子供」だと言われ、どんどん孤立。
その姿を見て、遠縁にあたる藤原夫妻は夏目を引き取る事にしました。
藤原夫妻の家に引っ越してきた夏目は、友人も出来て、穏やかな日々を送っていました。
ですが、夏目の前に妖怪が現れ、逃げ回っていた夏目は、ある祠から封印されていた妖怪、斑を解放してしまいます。
驚く夏目に斑は、「夏目レイコ」と呼び掛けます。
レイコは、夏目の祖母でした。
並外れた力を持っていたレイコは、妖怪達を負かしては、その名前を奪い、友人帳にその名を記していたのです。
夏目が狙われるのは、顔立ちがレイコに似ていて、妖怪達が名前を返して欲しいから。
斑は、夏目から友人帳を奪おうとするが、夏目は咄嗟に斑に対して、自分が死んだら友人帳をやると約束し、斑は夏目の用心棒となるのでした。
夏目友人帳の感想
この作品の素晴らしい所は、全てが優しさで出来ているという事です。
なぜ、レイコがあれほど妖怪達との勝負にこだわったのか。
それは、彼女自身孤独だったからです。
その孤独を、あえて彼女は勝ち気な性格で隠していました。
そして、その孤独を妖怪達も分かっていたのだと思います。
名前を返せと夏目を襲いなかもらも、夏目が名前を返した途端に、妖怪はとても優しく語りかけるんです。
もう、一人で平気かい?
その瞬間。
なぜ友人帳なのかという謎も解けるような気がしました。
レイコは、子分にすると言いながらも、本当に欲しかったのは、友人なのではないかという事です。
そして、その気持ちは妖怪達にも伝わっていました。
斑は、レイコからの挑戦を断り続けていました。
そして、レイコが現れなくなり、斑は人の命の儚さを知ったのです。
そして、レイコが残してくれた友人帳は夏目の事も救ってくれました。
友人帳と出会った事で、夏目は人の優しさに、妖怪の優しさに包まれていく姿が、とても癒されました。
この作品は、まるで優しさを詰め込んだ宝石箱のようです。
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